2012年 06月 02日 ( 1 )

繋がっているどこかの誰かのおかげ

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先日、久しぶりに伺った西麻布のヴィノーブル

ソムリエの濱岡さんと少しお話。
「もうすぐ5年になるんですよ。」

そうだった。

雑誌かサイト記事でこのレストランを見つけて伺ったのが
オープンして間もない頃。

ホスピタリティ溢れる空間とやさしい味のお料理、そしておいしいワイン。
付かず離れずの彼らの接客とアラカルトで量も相談できるこのお店は
とても心地いい。

夫も私もすっかりファンに。
かといって普段は和食派だし、会食も多いので
常連っていうほど足繁く通っているわけではない。


今年になってたぶん初めて伺ったこの日は、
書籍編集をやっている友達と一緒。
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(豚足、豚タン、豚耳のコラーゲン・テリーヌ サラダ添え)
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(ルッコラを練りこんだ手打ちパスタ “タリアテッレ”
 富山産 ホタルイカと季節の緑野菜のソースで)

友達が「そういえば、震災のすぐ後にこのお店に来たんだよね?」
彼女は落ち込んでる私を心配し、電話をくれ励ましてくれた一人。

そこから、たくさんのことを思い出した。

昨年の3月11日以降、急激で過剰な自粛ムードが漂っていた。
元気を出そうとしてもどうしてもだめで、私は家の中でずっと涙を流していた。

そんな時、Twitterでヴィノーブル( @VINOBLE )のツイートを読んだ。

”ガソリンスタンドに並んで灯油を買ってきました。
一階部分だけでの営業ですが、暖かくしてみなさまをお待ちしています。”

”今日も、残念ながらお客様がいらっしゃらなかったのでお店を終了します。”


夫が「ヴィノーブルに行こう。おいしいものを食べよう。」

3月15日、2人でおしゃれして出かけた。

思いがけず、店内にはもう一組。
街もレストランもガラガラになってる中、
やはり応援したいと思ってる人が他にもいたと嬉しくなった。

レストランでの夫は終始元気で、Twitterでも「今、外食してます。」などツイート。
私も外に出た事とおいしいものとスタッフの笑顔でとても元気になった気がした。

だけど、お店を出て
その後、ホテルバーに行ったらやはりダメだった。

バーに置いてあるTVから流れる映像。
私には耐えられなかった。
涙があふれ、とめどなく流れる。
バーテンダーさんに「大丈夫ですか?」と声をかけられた。

夫は
「妻が、何を言ってもやってもみんなから責められる、何も出来ないと泣いてる。
どうすりゃいいんだあ。」とツイート。

「みんなからリプライ来たよ。」

見せてもらったiPhoneの画面には
「私も同じ気持ちです。」「ゆっくりいけばいいですよ。」
などたくさんのあたたかい文字が並んでいた。

そして、次の日
私はこの記事、ずっと明るく頑張ろうと思ったけど:誰もが、にわか正義の味方?
を書いた。
そして自分の気持ちをはっきりと表に出した事で、
前に進むきっかけが出来たのだった。

その日以降、「思ったこと」を書くようになった。

全ての人に共感してもらおうと思うのは無理。
だけど、年齢も性別も職業も住んでる場所も関係なく
どこかにいる誰かと共感できると、とても嬉しい。

来るたびに「幸せだなあ」と感じられるヴィノーブル。
やっぱり、あの時伺ってよかった。

去年の3月15日、スタッフの尾又さんと一緒に撮った写真。

本当はその時に、Twitterで「楽しい時間を過ごしました!」
と紹介するつもりだったもの。
だけど、できなかったから、今日紹介。